PTSD トップページ
PTSDは日本語に訳すると「心的外傷後ストレス障害」という診断名で呼ばれています。一般的に私たちになじみのある表現では「トラウマ」と呼ばれています。トラウマは、家庭内の暴力や、少年から青年時代にかけてのストレス、外的要因などのほか、天災、事故、戦争などによっても、深く精神や心を傷つけることに引き起こされるものです。この過去の体験によって、患者本人にとっても、今後の人生で過去の経験に苦しみ、精神的にも影響を受け続けることがあります。また、トラウマの顕著な原因となる性的暴力や家庭内暴力、児童虐待など、本人自身もその問題をトラウマの原因を気付いていながら隠していることがあり、周囲からの発見を拒むため本人以外には分からないケースが実際の患者数よりも数多く存在すると考えられます。
日本でも近年になってPTSDの問題が注目されており、心のストレスに関するケアや治療の方法などが重要視されるようになりました。PTSDの診断条件は「患者自身が危うく死亡する、もしくは危機的な重傷を負うような出来事を体験する。または自分や他人の生命の危機に瀕する状況を体験、または目撃する状況」によって引き起こされると考えられています。つまり、「生命の危機的状況に襲われたときのストレスが、後に患者本人の精神に悪影響を及ぼす後遺症」であるといえます。
PTSDの再体験は次のような症状を引き起こします。
映像、音、身体感覚などで繰り返し体験したような錯覚を起こすことがあります。例としてはトラウマを体験した患者が「突然、事件の光景がよみがえる」フラッシュバックの症状があります。また、戦場の兵士が戦場の経験や恐怖に苦しめられている症状もその一つです。兵士の例では、戦場から復員した後も長く、その症状が続くなどの例が数多くあります。一般的にこれらの症状を「トラウマ性記憶」と分類しており、通常の記憶と違い、患者自体が「その場で起こった体験」のような臨場感に悩まされることになります。
PTSDによるフラッシュバックなどの再体験を避けるため、自然とその状況を避ける傾向を回避・麻痺と分類しています。犯罪被害者が被害にあった地域や場所に近づかないことや、性的暴力を受けた女性が男性を拒絶するなどの例があります。また、これらの患者は関連する体験を話したがらない、意識的に会話を避けることなども、回避行動の一つに数えられます。これは、患者自身があまりに苦痛な経験を避けていることが考えられます。また、麻痺の症状としては、患者自身の感情や感覚が鈍くなる、もしくは感じなくなることによって、苦痛に対する耐性を身につけていると考えられます。この反動して「生き生きとした表情」や「喜び」という感情を失い、普段の生活でも精細を欠くことになります。
